スターバックスのミッションでは6つのことについて述べています。

•Our Coffee
•Our Partners
•Our Customers
•Our Stores
•Our Neighborhood
•Our Shareholders

の6つです。

1つ目の「Our Coffee」ではコーヒーに対する情熱を謳っています。

コーヒーを商売としているので当然といえば当然でしょう。

注目していただきたいのは、2つ目の「Our Partners」と3つ目の「Our Customers」です。

「Our partners」では

情熱をもって仕事をする仲間を私たちは「パートナー」と呼んでいます。

多様性を受け入れることで、一人ひとりが輝き、働きやすい環境を創り出します。

常にお互いに尊敬と威厳をもって接します。

そして、この基準を守っていくことを約束します。

と宣言しています。

3つ目の「Our Customers」では顧客を大事にすることを謳っていますが、それより上位概念として2つ目に「Our Partners」をもってきて、従業員を大事にしたいと謳っているのです。

顧客を大事にすること以上に従業員を大事にすると宣言していることは注目に値するといえます。

「お客様を大事にする」ことに対して異を唱える人はいないかと思います。

しかし、「お客様を大事にする」ことを錦の御旗として、従業員を酷使する企業が少なくないという現実があります。

「顧客が第一」を標榜し、「顧客が一番だから従業員は二の次だ」と考えるようになり、次第にそれがエスカレートして「顧客のために従業員が酷使されるのは当たり前」と拡大解釈されていきます。

こうしたことがまかり通る中、顧客を大事にすること以上に従業員を大事にすることを会社のミッションの中で掲げているということは、従業員にとって小さくはないのです。

スターバックスはそのことをよく理解しているといえます。

スターバックスのCEOだった岩田松雄氏もこのように説明しています。

一人のお客さまより、一人の従業員のほうが百万倍大切。

売上約140億円にまで伸ばす原動力になったのは「従業員の満足度を上げた」ことだった。

岩田氏がザ・ボディショップの社長に就任したとき、同社の売り上げは60億円程度にまで落ち込んでいました。

「売上約140億円~」は、売り上げをV字回復させた後に当時を振り返ったときの言葉になります。

この精神はのちのスターバックスのCEOに就任してからも色濃く反映されていきました。

スターバックスでは従業員満足度調査を定期的に実施し、店舗の従業員が満足して働いているかを定量的に指標化して管理しています。

他にも、トレーニングやキャリア開発、人事制度などを整え、従業員の能力開発を積極的に行っています。

その一方で、マニュアルを極力廃し、従業員個々の自主性や創意工夫を尊重しています。

従業員の潜在能力や想いを引き出し、各自が主体的に行動できる環境を整え支援しています。

人材採用においては、同社のミッションに共感できる人を優先的に採用しています。

これらが示す通り、スターバックスはミッションで従業員を大事にするということを、言葉だけでなく行動でも示し続けていきました。

スターバックスの事例は店舗型ビジネスにおける「働き方改革」の参考になると思います。